名大社が伝える中小企業の採用担当者向けメディア
POWERED BY 名大社
求職者の方はこちら
求職者の方はこちら

採用力UP講座 「リファラル採用」を考える

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

こんにちは。有限会社オフィスパティ キャリアコンサルタント 大山佳子です。

皆さんは、「リファラル採用」という言葉をご存知でしょうか。リファラル(referral)とは、英語で「紹介」という意味です。なぜか英語由来のカタカナ表記をされることが多いこの言葉、ネガティブイメージのある縁故採用とは違う事を、強調したいという理由があるようです。実のところ、私は、縁故採用という言葉に全くネガティブイメージはなく、むしろ人的ネットワークを活かした良い採用なのではと考えています。今回は、「リファラル採用」の活かし方について考えます。

 

縁故採用へのネガティブイメージ

テレビドラマで描かれる縁故採用は、「出来の悪い子供を無理やり大企業に就職させる資産家の親」とか、「必ず子供の入社後の出世を約束させる強欲な権力者」が、企業へ圧力をかける、というものが多かったようです。その影響か、「不公正な採用」を無理やり押し付ける採用が縁故採用である、と考えている方が多いようです。かつての縁故採用は、大企業の女子学生採用に多くみられた方法だったこともあり、恵まれた人にしかチャンスがない、限られたルートとして、とらえられても仕方がない手法でした。しかしながら、実際の縁故採用には、様々な良い事例もあるはずです。

 

採用企業の縁故採用へのメリットとは

最も大きいメリットは、企業の事情をよく理解した人から、「企業に合いそうな人」の推薦が得られということです。推薦することが推薦者の信頼にも関わるために、採用に関わるリスクを少なく抑えることができるのもメリットの一つです。

また、採用者自身も推薦者からの信頼を裏切らないよう、誠実に働いてくれることが期待できますし、推薦者が採用者へのよき助言者として、採用後も見守ってくれることも、大きなメリットといえるでしょう。

 

採用企業の縁故採用へのデメリットとは

推薦者と企業とのなんらかの関係がないと、そもそも縁故採用は成り立ちません。さらに企業側からすると、採用後も採用者の関係者として、推薦者との関係は無視できない存在となります。採用した当人が問題なく活躍してくれれば、特に何の問題もないのですが、問題行動があったり、物足りない働きぶりであると企業が感じた場合や、当人の側が企業に対し不満を感じた場合は、推薦者をも巻き込んだ事態になる可能性がある点は、デメリットといえるでしょう。

今後人手不足により採用活動の競争率が高まることを考えると、縁故採用のメリットは見過ごせません。ただし、厚生労働省が推進する「公正な採用」からは、注意すべき視点があります。「公正な採用」の基本は、応募者に広く門戸を開き、雇用条件・採用基準に合った全ての人が応募できる原則を確立することと、本人のもつ適性・能力以外のことを採用の条件にしないことです。縁故採用は、全ての人にチャンスがなく、推薦者との関係性での採用であると見られがちな事への恐れから、特に大手企業において急速に廃れた採用方法となってしまった訳です。

ただし、紹介者の存在する採用は、現在でも広く取り入られている採用手法です。縁故採用という言葉を使わず、「リファラル採用」と言葉を変えて紹介されていることも多いようです。また、一部では、縁故採用=日本的採用方法という誤解もあるようです。

アメリカでの採用は、実力主義とされていますが、実は「リファラル採用」が第1位の採用手法です(リクルートワークス研究所:米国の社員リファラル採用のしくみ より)。多くは、社員会らの推薦・紹介での採用で、社員にはボーナス報奨金が出来るという制度内容です。すべてのポストが対象であるという点が、アメリカらしい点といえるかもしれません。

広く普及しているリファラル採用のメリットは、

  1. 会社の文化や価値観への高い適性
  2. 採用プロセスの短縮
  3. 採用コストの削減

とされており、人の手を介し合理的な価値を生み出す手法ということとなっているようです。

広く情報を届ける努力は、企業活動上も必要なことですが、大手企業との情報戦には、コストもかかるうえに、直接的な効果につながりにくいという欠点があります。「リファラル採用」を上手く活用するコツを、考えていきましょう。

1、紹介・推薦してもらえる「チャネル」を広げよう

事業運営のためには、様々な取引先が皆さんの事業と関わり、協力関係を築いているはずです。業務内容の共有は、当たり前のように行っているはずですが、その中に「こんな人材が欲しいという情報」を、加えてみることを真剣に検討してみましょう。

現在でも、理系大学教授への採用オファーが、多く行われています。産学連携を進めていく中で、共同で実験・研究を行う学生に対し、採用意欲が高まるのは、ある意味当然です。また、取引先から引き抜きたい人材がいるということも有るかもしれません。

良い人材を見つける・連れてくるという意識を前面に出しすぎると、事業を進めるパートナーとの軋轢を生んでしまいます。「人材募集」という話題を、取引先との会話に加える「声掛け活動」自体は、つながりに期待をした採用活動のため、思いのほか時間がかかるかもしれません。しかし、今後人材流動化が今以上に進むことを考えると、人と人とのつながりを活かす、「紹介・推薦」は育てるべき採用チャネルです。今から取り組む価値のあることと、とらえる必要がありそうです。

2、採用活動に社員も巻き込もう

採用活動時には、社員に協力を仰ぐ場面がたくさんあります。インターンシップ時の会社案内・社員との懇親への協力・面接担当依頼等様々あり、特に新卒採用時は協力を仰ぐ機会が多いはずです。もしかしたら、これ以上の協力を得るイメージは持ちにくいとお考えかもしれません。協力を「お願い」するレベルでは、確かにその懸念はあります。ですから、この会社で働く人材を、社員全員が「仲間探し」として、業務意識を持つよう、巻きこんでいく仕掛けを考えていく必要があります。

良い人材を探すことが出来れば、社員自身が最も助かるはずです。当事者意識を持ってもらう事で、会社の方針や理念の共有も今以上に浸透する可能性があります。この場合、採用できない事態となっても、推薦者を責めない等、推薦者を守るシステムも必要となります。中小企業の社員全員のミッションとして共有化しやすいというメリットを活かして、「お手伝い」ではなく、一人一人が主体的に取り組んでいくということなのです。

2021年までには「同一労働同一賃金」という、人への評価だけではなく、職務内容を丁寧に言語化していくプロセスを、全企業が行う必要があります。社員の皆さんと、職務ごとに、必要な資質・評価ポイントが共有化されるチャンスをとらえ、採用活動に社員を巻き込んでいきましょう。

「リファラル採用」は、信頼できる人からの推薦・紹介が存在する人との出会いから生まれる採用手法です。中小企業こそが取り組みやすい採用方法です。誰かを介して採用することは、ダイレクト採用とともに、今後の採用活動の大きな柱となっていくでしょう。

最後に、映画の中の一場面を紹介します。『プラダを着た悪魔』という、アメリカ映画です。主人公は、一流ファッション誌編集長のもとを飛び出し、これまでの夢をかなえようと新聞社との面接に臨みます。そこに、たもとを分かったはずの元上司である編集長からの推薦文(かなり辛辣な文面ではあるが)が届きます。ここで、前職上司の推薦が、採用の大きな決め手となるのです。誰が推薦文を書いているかが、大きな意味を持つ場面として、とても印象深いものでした。

いかがでしたか?これからも、必要な時期にマッチした有益情報を発信していきます。お楽しみに!

ライター紹介

大山 佳子

http://www.office-patty.jp/

金城学院大学文学部国文学科卒業
東邦ガスにて、資材、営業企画等を担当。特に、2003年3社合併時のBPR推進プロジェクトで、働く環境の変化と社員意識との関係に関心を持ち、キャリア開発について学び始める。
資格取得後、リクルートエージェント株式会社(現リクルートキャリア)に転職。主に第二新卒・医療分野における、個別相談によるキャリア支援に専心した。
現職では、10年間におよぶ個別相談経験を活かし、業務を学校や企業に向けた、オーダーメイドのキャリアプログラム開発を担当している。

キャリアコンサルタント(国家資格,登録No. 16002272)
2級キャリアコンサルティング技能士(国家資格)
JCDA(Japan Career Development Association)会員
日本キャリア教育学会会員
有限会社オフィスパティ ヒューマンリソース事業担当部長

関連記事

採用力UP講座 新卒採用の未来を考える

採用力UP講座 新卒採用の未来を考える

採用力UP講座 2021年卒学生の就職準備に向けたリアルを知るために

採用力UP講座 2021年卒学生の就職準備に向けたリアルを知る…

採用力UP講座 採用スキルをupdateしよう

採用力UP講座 採用スキルをupdateしよう

ジモト採用のことなら名大社にご相談ください

採用でお困りでしたら私たちがサポートに伺います

弊社は創業以来クライアント数延べ3,000社、東海エリアのジモト企業と求職者の数々の出会いの場を創出してきました。

ジモトに根ざした名大社だからこそわかる個社の魅力を発見し、求職者に誠実に伝えていく為、全力でサポートさせて頂きます。