立春を迎え、暦の上では春が到来です。そして、春の訪れとともに、当コラムも、ブランド構築のプロセスについて、踏み込んでまいります。
ブランディングの目的
お伝えするプロセスですが、8つのステップを、皆さんと一緒に上ってまいります。先月もお伝えした通り、その8つのステップは、前後半に分けられ、前半は戦略ステージとしての「ブランド・アイデンティティ」構築プロセス。 後半は、戦術ステージとしての「戦略具体化」、「内外への発信」、「目標設定」というプロセスです。
しかしながら、最初のステップに一歩足をかける前に、必ず取り組んでいただくことがあるのです。いや、この取り組みなしでは、ブランディングを始めることはできないとも言えるでしょう。それは、ブランディングの目的を明確に定めることです。何故?どのような意図をもって、ブランディングに取り組むのか?
- 新事業を軌道に乗せたい
- 新商材を売れる商品にしたい
という、営業戦略面のみならず、
- 欲しい人材を採用したい
- 事業承継を円滑に行いたい
といった、組織戦略面がその目的というケースもあることでしょう。所謂経営課題の解決という目的を明確にするわけです。
優先順位
ここで大切なのは、その課題に優先順位を定めること。特に中小企業の場合、「あれもこれも」ではなく、「先ずこれ」、「次にこれ」と、一つひとつ解決していくことが肝要です。ところで、その優先順位を定めるには、どんなことが必要でしょうか?
それは、経営理念に立ち戻ることなのです。経営理念は、その会社が最も大切にしていること。これを見極めれば、自ずと絞り込みができ、優先順位が定まってまいります。
その上で、企業戦略に照らし合わせ、ブランディングの目的を整理することで、企業として取り組むべきことが「見える化」してくることでしょう。そういう意味で、ブランディングは、経営戦略とその根底にある経営理念を実現するための戦略的取り組みと言えるかもしれません。
しかしながら、実務において、こんな残念な状況も見受けられたりします。
- 経営理念がない・・・
- 複数の経営理念のようなモノが存在する・・・
- そもそも、何が大切なのか分からない・・・
皆さんの会社でも、企業理念、ミッション、ビジョン、方針、コンセプト、行動指針等々、経営理念のようなモノで溢れかえっていませんか?
ブランディングに興味を抱かれたら、先ずは、その点検ならびに整理からスタートしてみましょう!繰り返しお伝えしますが、最初のステップに足をかける前に、必ず必要なことですので!
引き続き、お役にたてれば幸いです。
ではでは!