こんにちは。採用から定着まで企業の成長を支援する株式会社アールナインの小松です。
夏からの新卒採用活動では、活動をしている学生の数は少なくなりますが、この時期ならではの学生に出会えます。
- 部活や研究、アルバイトなど自分のやりたいこと、やるべきことに打ち込んでいて、3~6月の時期に就職活動ができなかった学生。
- 公務員試験や資格試験などに打ち込んでいた学生。
- 留学中で、3~6月の就職活動シーズンには帰ってこられなかった学生。
- 中小企業に狙いを定めて、落ち着いて就職活動をしたいと考えている学生。
- 大手企業志向で、大手企業からは内定がもらえずに、就職活動を仕切り直している学生。
- ポテンシャルはあるのに、就職活動スキル(エントリーシートの書き方は面接コミュニケーションなど)が低く、就職活動がうまくいっていない学生。
- 内定はもらったけれど、納得していなかったり、「他の企業もみてみたい」と思ったりで、引き続き活動を続けている学生。
などなど
今回はこのような学生に出会い、そして12月までに採用を目指す採用活動のポイントをご紹介したいと思います。
「待ち」ではなくて、積極的に「出会い」にいく採用を
年内に2018年卒新卒採用が終了できれば、年明けから2019年卒採用に注力できます。この売り手市場でそれを実現するためには、学生に出会うために企業がいかに積極的に動けるかがポイントとなります。
新卒情報サイトに採用情報を掲載し、学生の応募を待っているだけではなく、積極的に「学生と出会う」「学生にアプローチする」機会を作っていきましょう。
その際にぜひ検討していただきたいのが、次の3つのアプローチ方法です。
①合同企業説明会に出展
まずはぜひ活用したいのが、民間企業や地方自治体が開催する合同企業説明会です。
他の採用手段と比べて、地元企業が集まる合同企業説明会に参加するのは、「地元企業に参加したい」という地元志向が強い学生たちです。会える総数は多くはないかもしれませんが、その中で将来性のある学生に出会える可能性は十分にあります。
ただし、合同企業説明会で自社に興味を持ってもらい、そこから選考へと進んでもらうためには、ブースの展示や配布物、ブースでのコミュニケーションなどに工夫が必要です。合同企業説明会で学生を惹きつけるポイントは、こちらの記事でもご紹介していますので、よろしければぜひご一読ください。
②ターゲット大学を決めてアプローチ
大学との関係作りは一朝一夕にはできず、大学で開催される合同企業説明会への出展も簡単にはいきませんが、秋以降であれば大手企業の採用活動が一段落しますので、また状況が変わります。
夏以降に活動している学生に、自社の求人を紹介してもらえるよう、最近採用した社員の出身大学などを踏まえ、ターゲットとする大学をいくつか絞り、実際に訪問して採用意欲が高いことをアピールしていきましょう。
ここでターゲット大学を絞るのは、「訪問活動」をきちんと行うためです。FAXや郵送、メールで送るのは確かに楽ではありますが、大学の就職課の職員からすれば、どんな人が採用担当か、どれくらいの採用意欲なのか、わかっている企業のほうが学生にも安心して薦められるというのが人情だからこそ、訪問して関係を作っていく必要があるからです。
中小企業にとって大学訪問は、大学に足を運ぶ時間と労力、コストを考えると、短期間に成果が出にくい活動なので、積極的に力を入れることは難しい状況もあるかもしれません。しかし、一度関係が構築できれば、継続して学生を紹介してもらえる可能性もでてきますので、これを機に中長期的な視野でアプローチをすることをぜひ検討してみてください。
また、学生へのアプローチは就職課の職員を通すよりも、教授へのアプローチのほうが効果的なこともあります。教授との関係ができれば、教授からゼミや研究室の学生に紹介してもらえたり、学生に対して企業の説明をする場を設けてもらえたりすることもあります。
教授との関係作りも一筋縄ではいきませんが、出身大学の教授と懇意にしている社員がいたら、その社員から紹介してもらうなど、社内のネットワークも活用して突破口を探してみましょう。
③学生へのオファー型の新卒採用サイトを活用
最近では、企業から学生にアプローチできるオファー型の新卒採用サイトもあります。待っているだけでは、なかなか応募がない場合には、このようなサービスを利用し、こちらから積極的に会いたいと思う学生に声をかけてみるのはいかがでしょうか。
オファー型のサイトを利用する時の最大のポイントは、学生に対して「何を評価し、なぜオファーしているのか」を明確に伝えることです。学生のプロフィールを見て、何に興味を持ったのか、どうして会いたいのか、ラブレターを書くつもりで熱意を込めて書きましょう。
「ああ、これは誰にでも同じ内容で送っているな」と一目でわかるような、当たり障りのないメールだと学生にもスルーされてしまい、効果が得られない可能性が高くなってしまいますので十分に注意してください。
繰り返しになりますが、この時期に活動している学生の数は、3月から6月の就職活動のピーク時に比べれば多くはありませんので、「予算や手間をかけた割には、応募者が…」と感じることもあるかもしれません。しかし、極端な話、1人の採用枠への応募が1人だったとしても、それがピッタリの人材であれば、採用は成功といえます。
ただし、「ピッタリの人材であるかどうか」を見極めるには、選考プロセス上でしっかりコミュニケーションをしていく必要があります。そのために、夏以降に就職活動をしている学生の選考プロセスで特に意識したいコミュニケーションのポイントについては、次回後編で紹介させていただきたいと思います。