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外国人の雇用について注意すべきポイントとは?

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梅雨入りし、鬱陶しい日々が続きますね。蒸し暑い日も多くなりましたので、熱中症には、十分お気を付けください。こんにちは、社会保険労務士法人あさひ合同事務所の竹田です。日本の生産年齢人口は2030年にかけて加速度的に減少すると総務省は発表しています。

政府は、対策の一つとして外国人の就労者を増加させることを検討しています。現在でも、技能実習生をはじめ外国人労働者は、私達の周りに多くいます。今回は、外国人の雇用について注意すべきポイントについて解説します。

 

就労できる在留資格

コンビニでは外国人アルバイトをよく目にします。そもそも、日本に滞在する外国人は、すべての人が就労することができるのでしょうか?わが国では、外国人の日本への入国や滞在、就労に関して「入管難民法」の規定が適用されます。

日本に滞在する外国人は大きく分けると、身分に基づいて滞在している人と特定の目的に基づいて滞在している人に分けられます。身分に基づくのは、「永住者」、「日本人の配偶者等」などです。永住許可を持っている人、日本人と結婚した人などです。特定の目的に基づくのは、旅行で来日する「短期滞在」、技能実習生として働く「技能実習」、通訳として活動する「技術・人文知識・国際業務」などです。これら身分や特定の目的に基づき日本に滞在する資格を「在留資格」といいます。

では、すべての在留資格で働くことができるのでしょうか?就労できる在留資格は、身分に基づく在留資格と「高度専門職」、「技能実習」、「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格であり、すべてが就労できるわけではありません。特定の目的の在留資格には、大学や日本語学校で留学する「留学」があります。

コンビニでアルバイトしている外国人の多くは、留学生と思われますが、「留学」は、基本的には就労することができません。ただし、入管で「資格外活動の許可」を受ければ、原則128時間以内であれば、就労することができますので、アルバイトの外国人は、この「資格外活動の許可」を得ているものと思います。

 

雇用に際して注意するポイント

外国人を雇用する際には、在留資格が就労できるものであるかどうかを確認することが重要です。海外から外国人を呼び寄せて雇用する場合には、事前に入管に「在留資格認定証明書」の交付を申請します。この場合には、企業での職務内容に適合した在留資格で入国し就労することになりますので問題はありません。

しかし、既に、日本に滞在している外国人を雇用する場合には、現状の在留資格と雇用して就労させる職務内容が一致していなければ不法就労となり「入管難民法」違反となります。

そこでまず、外国人の在留資格を確認する必要がありますが、外国人は「在留カード」(短期滞在などは除く)を所持していますので、それで確認します。最近では、在留カードの偽造が横行している様ですので、入管のホームぺージで在留カードの番号等で有効なものか確認するのが良いでしょう。「永住者」や「日本人の配偶者等」の身分に基づく在留資格であれば、就労が制限されませんので、雇用することに問題はありません。

しかし、例えば、現在の在留資格が「経営・管理」(事業の経営を行い又は事業の管理者として就労)であった場合、工場で作業者として雇用したり、レストランでウェイターとして雇用することはできません。雇用する前に、他の企業で働いていたから自社で働かせることができると安易に判断しては、違法となることがありますので在留資格と雇用後の職務内容について入管などで相談することをお勧めします。

 

社会保険などの手続き

外国人を雇用した場合は、「雇用対策法」の規定により、ハローワークに「外国人雇用状況届」を届け出なければなりません。この手続きは、雇用保険に加入させる場合は、資格取得手続と同時に行えるので、忘れずに行ってください。雇用保険、社会保険は、外国人であっても加入要件を満たせば、必ず加入させなければなりません。

「手取り額が減るし、帰国したら年金がもらえない」との理由で加入を拒否する外国人がいますが、企業は、加入させる義務を負っています。厚生年金については、昨年の8月から年金の加入期間が10年以上であれば、年金の受給が可能になりました。外国人であっても受給できる可能性は高くなりました。また、加入期間が10年に満たず年金を受給できない場合でも、加入期間に応じて「脱退一時金」として、一定額の返金を受けることができます。

ただし、日本と社会保障協定を締結している国の外国人は、日本での滞在が5年以内の場合には、本国と日本との二重加入防止の観点から、日本で厚生年金に加入必要はありません。健康保険については、脱退一時金のような制度はありませんが、加入していれば、3割の窓口負担で療養を受けることができ、私傷病で就労できないときには、傷病手当金を受給することができます。労災保険については、特に届出をしなくとも、企業で就労する全ての労働者が労災保険の対象となります。

 

雇用契約書の重要性

労働基準法では、労働者を雇用するに際し、雇用期間や仕事の内容、賃金等について書面で労働者に通知することが義務付けられています。トラブルを避けるためにも、雇用契約書を作成することが必要です。特に外国人は、契約意識の高い労働者が多いのでなおのことです。

日本では、賃金やその他の労働条件について個別の労働契約書によらず、就業規則に規定することで労働者に就業規則の労働条件を適用することができます。これは、就業規則に規定することで個別の労働契約に規定する場合の労働条件の不整合を防止することなどに役立ちます。

しかし、日本で就労する外国人が必ずしも日本語能力が高いとも限りません。特に就業規則は法律用語や日常会話と異なる表現が多く、外国人には理解しにくいものです。就業規則の内容が労働条件として適用できるための要件は、労働者に「周知」していることにあります。

日本語をあまり理解できない外国人に就業規則を読んでおくように言っても無理な話です。これでは、「周知」したことにはなりません。そこで、労働契約書が重要になります。労働契約書に重要な事項を記載しておくのです。更に、労働契約書は、日本語と外国人の母国語で記載します。日本語の理解が少なくても母国語であれば十分に理解できます。これにより、労働条件を十分に理解してもらい、会社が望むような働き方をしてもらうことが可能になりトラブルも防止することができます。

 

外国人を雇用するには、以上のような点に注意する必要がありますが、これらの他に大切なことは、文化的背景や思考方法の異なる外国人の人格を尊重し、相互に理解を深める姿勢を持つことです。今後、外国人労働者の増加が見込まれます。

ダイバーシティー経営が進むにつれて、このような姿勢や認識を持つことが必要不可決となってきます。

ライター紹介

竹田 紀子

http://www.asahi-support.jp/

社会保険労務士法人 あさひ合同事務所
特定社会保険労務士
大手ホテル系レストランで、人事・労務に従事。
社会保険労務士資格取得後は、社会保険労務士事務所に勤務し経験を積む。
その後、愛知労働局 総合労働相談コーナーにて労働相談員として労働相談を受け、企業側、労働者側双方からの数多くの事例に労務管理のプロとして対応してきた。
現在の事務所に入所後は、顧問先の様々な問題に対するアドバイスを精力的に行っている。

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