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障がい者雇用に関して 企業に求められることとは?

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GWが目前ですね、皆様は旅行や行楽のお出掛けのご予定でしょうか?

いつもお読みいただきありがとうございます、社会保険労務士法人あさひ合同事務所の竹田です。私は、GWには同級生と旧交を温める予定です。

さて、4月1日から、障がい者雇用の法定雇用率が2%から2.2%に引上げとなりました。障がい者や外国人、高齢者など様々な人々が活躍できるダイバーシティーの推進は、企業にとっては大変重要な課題です。今回は、障がい者雇用についてご紹介します。

 

企業におけるコンセンサス

ダイバーシティーは、「多様な人材」を企業が雇用することでCSR(社会的責任)を果たすことが目的と捉えがちです。しかし、ダイバーシティーは、経営の中に「多様な視点」を取り入れることで、組織の活性化を図り成長に繋げていくことが真の目的です。

そういったことから、多様な社員が、様々な働き方をする必要があります。特に、何らかのハンディキャップ(障がい)がある社員の能力を引き出し活躍の場を提供するには、全社的なコンセンサスが必要となります。ハンディキャップを持つ社員に限らず、企業は社員の能力やスキルの向上のために教育や訓練を実施し、人材を育成することがその発展には必要不可欠です。

しかし、従来の画一的な教育訓練では、多様な社員を育成することは困難です。多様な社員にふさわしい教育訓練が必要となります。職場外教育もそうですが、特にOJTに際しては、就業環境の整備が重要となります。
その必要性について、経営陣をはじめ、すべての社員が理解し、互いの人格を尊重する企業風土を構築することが望まれます。常日頃から、「自分と異なる他人」を受け入れることができる土壌を作り、コンセンサスを得ることがカギを握ります。

 

がい者雇用に関する行政の政策

がい者雇用に関して行政は、その推進を図るため、障害者雇用率制度、障害者雇用納付金制度、障害者雇用に関する届出などを定めています。

冒頭に、今年の4月1日から障がい者の法定雇用率が、引上げられたことをお伝えしましたが、従来50人以上の労働者を雇用する事業主は、1名(雇用率2%)以上の障害者雇用が義務付けられていましたが、引上げにより、雇用する労働者数が、45.5人以上の企業は障害者雇用が義務付けされます。

障害者雇用納付金制度では、労働者が100人以上の事業主で障害者雇用率2.2%を達成していない事業主に対し不足する障がい者1人につき、障害者雇用納付金として月額5万円(従業員の規模によっては4万円/月)を国に納付しなければなりません。1人当たり、月額4万円であっても、年額で48万円にも上ります。結構な金額となるのでご注意ください。

事業主に対する支援策としては、ハローワークでは、専門の職員・相談員による採用や就労支援事業や(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構による雇用管理に関する専門的な助言や援助、ジョブコーチの派遣などがあります。更に、特定求職者雇用開発助成金、障害者雇用安定助成金などの支援を受けたり、税制の優遇措置を受けることができます。

 

企業に求められること

「障害者の雇用の促進等に関する法律」では、雇用の分野で障がい者に対する差別が禁止され、 合理的配慮の提供が義務となりました。募集・採用、賃金、配置、昇進などの雇用に関するあらゆる局面で、障がい者であることを理由とする差別が禁止されています。

募集・採用時

  • 単に「障がい者だから」という理由で、求人への応募を認めないこと
  • 業務遂行上必要でない条件を付けて、障がい者を排除することなど

採用後

  • 労働能力などを適正に評価することなく、単に「障がい者だから」という理由で、異なる取扱いをすることなど

 

更に合理的配慮の提供については次のように求められています。

募集・採用時

  • 視覚障害がある方に対し、点字や音声などで採用試験を行うこと
  • 聴覚・言語障害がある方に対し、筆談などで面接を行うことなど

採用後

  • 肢体不自由がある方に対し、机の高さを調節することなど作業を可能にする工夫を行うこと
  • 知的障害がある方に対し、図などを活用した業務マニュアルを作成したり、業務指示は内容を明確にしてひとつずつ行なったりするなど作業 手順を分かりやすく示すこと
  • 精神障害がある方などに対し、出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮することなど

更に事業主は、相談窓口の設置など、障がい者からの相談に適切に対応するために必要な体制の整備が求められます。また、事業主は、障がい者からの苦情を自主的に解決することが努力義務とされています。

法令による義務以外にも、事業主は、より良い職場環境の整備が求められます。私が実際に経験した事例では、コミュニケーション不足や意思の疎通が不十分であったことが原因で、障がいを持つ社員がハラスメントを受けていると思い込み、退職に追い込まれて会社とトラブルになったことがありました。

この事例では、ハラスメントをしたとされる上司も自分には非がないのに会社から攻められうつ状態になってしまいました。風通しの良い職場にすることがこうした一方的な思い込みを防止し、無用なトラブルを避けることにつながります。

さっきの事例とは逆に、メンター制度を導入している企業では、障がいを持つ社員が活き活きと活躍している事例があります。作業上の安全は勿論、職場における様々な不安や問題の解決の手助けとして、メンターを配置し、障がいを持つ社員の手助けをすることで、精神的な安定や信頼感の醸成、モチベーションのアップにつながっています。更に、プライベートなことの相談にも乗っており、良好な人間関係を築いています。これらのことは、障がいを持つ社員に限らずすべての社員に対して必要なことです。

事業主がノーマライゼーションの理念を持ち、社員の幸福を願い、職場を通して社員を成長させることが企業にとって最重要であることを認識する必要があります。相手を理解し、尊重し、互いの成長を望むそんな社風を築き上げることが大切だと感じます。まずは、社内でダイバーシティーやノーマライゼーションについて共有してみてはいかがでしょうか。

ライター紹介

竹田 紀子

http://www.asahi-support.jp/

社会保険労務士法人 あさひ合同事務所
特定社会保険労務士
大手ホテル系レストランで、人事・労務に従事。
社会保険労務士資格取得後は、社会保険労務士事務所に勤務し経験を積む。
その後、愛知労働局 総合労働相談コーナーにて労働相談員として労働相談を受け、企業側、労働者側双方からの数多くの事例に労務管理のプロとして対応してきた。
現在の事務所に入所後は、顧問先の様々な問題に対するアドバイスを精力的に行っている。

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