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定着率の高い介護施設づくりのヒントとは?~社会福祉法人慈雲福祉会 アルメゾンみづほ~

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福祉業界全体の離職率の平均値は、14.7%(※)と依然として高い比率となっている。こうした背景から業界全体で従業員の働きやすさを意識した取り組みを行う動きが見られるが、施設によって定着性に差異があることも事実だ。この差はどこにあるのだろうか。

愛知県一宮市で施設を展開する慈雲福祉会は、法人全体で離職率1.96%という離職率を実現している。施設の1つであるアルメゾンみづほの施設長である猪飼様と主席相談員の榊原様にスタッフや利用者に対する想いやスタッフが定着する理由についてお話を伺った。

※雇用動向調査(平成27年)より

 

社会福祉法人慈雲福祉会 アルメゾンみづほ

愛知県一宮市内で介護施設と保育園を展開する慈雲福祉会が運営する施設の1つ。

「心ふれあう豊かな空間」を基本理念とし、利用者が快適な住空間の中で、生きる喜びを持って毎日を過ごせるような施設づくりを目指す。

http://www.jiunfukushikai.com/almaison/index.php

 

施設長 猪飼 容子様(写真左)  主席相談員 榊原 瑞恵様(写真右)

介護サービスの質の向上やスタッフの働きやすい仕組みづくりを目指した施設の運営、採用活動などに関わる。

 

施設内のICT化が職員の意識向上へ

―スタッフにとって働きやすい環境づくりのために実践されていることはありますか?

猪飼さま:女性スタッフも多いので、施設内の託児所の設置や、産前産後休暇の取得を推奨していることも働きやすさを追求した取り組みの1つです。最近では施設内のICT化や介護ロボットの導入による業務改善が、スタッフの意識向上にもつながっているかと思います。

―施設内のICT化とは、具体的にどういったことになるのでしょうか?

猪飼さま: ICT化とは、コンピューターやインターネットなどのITの力を借りて、事務作業などの効率化やスタッフ間での業務伝達を促進することを指します。運営側としてはスタッフの記録にかける時間を短縮化し、利用者さんのサポートに時間を割くことができることを狙いに導入することを検討したのですが、予想以上に相乗効果がありました。

 

先端技術の活用が、職員の誇りにつながる

―ICT化による相乗効果について詳しく教えていただけますか?

榊原さま:従来のやり方ですと、スタッフ間で業務を共有しづらい面があり、いわば利用者さんに対するサポートは個人で自己完結することも少なくなかったのです。ICT化により、自分以外のスタッフの動きや、利用者さんに対する接し方・アプローチ方法、現時点での持ち場などをリアルタイムで確認できるようになり、施設内の風通しが良くなったと感じています。

猪飼さま: 施設内のスタッフの業務の見える化もメリットの1つですが、また違った側面から言うと、最先端技術の有効活用が利用者さんの暮らしの向上に直結している実感が、スタッフの自負につながり、当施設で働く誇りや仕事のやりがいにもつながっているように感じます。

榊原さま: 確かに、実際そういった面もありますね。例えば、スタッフ自身から相談員に「●●というサポートが利用者さんの変化につながった!」というような主体的な報告が多くみられるようになったと実感しています。今までは、こちらからサポートに関する改善のヒントを与えることも少なくなかったのですが、ICT化を機に仕事に対するモチベーションが向上した方も多く、利用者さんに対する能動的な行動をよく目にするようになりましたね。

 

導入までの目標設定を行うことを基本に

―ICT化などの新しいシステムや機材を導入する際、やり方を変えていく上で様々な課題があると思うのですが、どのようにクリアしていったのでしょうか?

猪飼さま: 確かに、当施設でも従来のやり方を変更することに対して反対意見がなかったわけではありません。ただ、当施設の特徴として、新しい仕組みやモノを取り入れる際には、事前に全スタッフと情報を共有し、導入までの目標設定を行うことを基本としています。

導入するにあたって、どういったことがネックになりそうか、使用すべき場所・タイミングなど、事前に聞き取りなどを行い、検討を重ねます。目標達成という同じベクトルに向かって、全スタッフで検討するというスタンスです。だからこそ、やり方を変更した後も、大多数のスタッフは納得してくれていると思います。

また、導入後もそれで終わりではなく、実務でしっかりと役割を果たせるようになるまで、改善を重ねています。実際に機材やシステムを活用するのは施設で働くスタッフと利用者さんですので、現場の意見をベースに考えていくべきです。

こちらからの押し付けになっては、本末転倒ですし、結局活用できず、従来のやり方に戻ってしまう可能性も高いと思います。

 

成功事例から目標を設定する

―全社員に共有される目標というのはどういった過程を経て生まれることが多いのでしょうか?

猪飼さま: これは当施設の最大の特徴と言えるのかもしれませんが、成功事例から仮設を立て、目標に反映しています。実は、福祉業界は、基本的に「咀嚼がうまくできない」、「歩行が難しい」など利用者さんが持つ課題から改善策としての目標設定が多いのですが、ポジティブな事案から新しい何かを生み出すことも可能なのではないかというのが私たちの考え方のベースになっています。

榊原さま: 1つ私が体験した具体例を挙げさせていただくと、以前ターミナルケアの利用者さんの看取りを担当したことがあります。その利用者さんには「お祭りに行きたい」という希望がありました。その希望を短期目標とし、お祭りまで生きていてもらうために必要なニーズ(トイレに行くこと、食事をすること)を1つずつ叶えるために様々な働きかけを行い、結果的に兼ねてより希望されていたお祭り参加を実現することができました。

検証プロセスとしては、お祭りに参加することができたのはなぜなのかという理由を逆算して考えていくことにより、その要因を見つけ出していきました。このように、成功事例を逆算していくことにより、他の利用者さんに応用できる要因を見つけ出し、目標設定するという方法を取っています。

 

ポジティブな出来事を共有することで、自然と利用者目線に

―前向きな振り返りから全体の目標を設定していくのですね。ポジティブな出来事がスタートになることで、スタッフの意識も変わるのでしょうか?

榊原さま: そうですね。当施設のスタッフは、ポジティブな出来事を報告することが施設の運営改善につながるといったこと理解していると思いますので、スタッフ自身の目線もおのずと利用者目線になっています。自然と利用者さんの幸せを考える姿勢が芽生えるといっても言いかもしれません。こういったスタッフの意識に比例して、施設自体の質も向上していくと思います。

猪飼さま: スタッフのモチベーションを高めるために必要なことは、利用者さんの幸せに自分の仕事が直結していると実感できるような仕組みづくりではないでしょうか。そう考えていくと、スタッフから自然に意見が出てくる施設環境づくりが要です。

新しいシステムや取り組みの導入も、導入における適切な判断を行うために、スタッフ自身に問うことそのものに重要な意味があります。施設から必要とされているという実感が気持ちの良い充実感になり、結果として定着性につながるのではないでしょうか。

 

編集後記

施設の改善において、現場でのポジティブな出来事が起源となっているからこそ、働くスタッフも前向きに仕事を行うことができる。ささいな出来事であれ、気づきとして報告できる仕組みづくりが大切だと教えていただいた。

ライター紹介

株式会社 名大社

http://www.meidaisha.co.jp/

株式会社名大社
東海地区に根ざし、企業展や転職フェアなどの合同企業説明会や新卒ナビを通し、創業以来一貫して、企業と人との"出会いの場"を提供する就職情報会社。
延べ3000社にのぼるクライアントと築いてきた信頼と実績に支えられ、独自の採用サービスを展開する。
より深い信頼関係を築く中で見えてくる個社の魅力を求職者に伝えていくことを使命に、ジモトの人と企業の"ハブ"として、地域活性化への貢献を目指す。

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