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従業員の能力を最大限に発揮させる賃金の適正値とは?

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こんにちは、あさひ合同事務所、社会保険労務士の竹田です。

新年度が始まりました。慣れないスーツを着た新入社員を見かけると、「自分にもこんな頃があったなあ。」なんて、初めて社会に出たときを懐かしく思い出したりしています。

さて新入社員に限ったことではありませんが、従業員に気持ちよく働いてもらうために必要なものは何でしょうか。休日の数、労働時間、社内の人間関係、福利厚生・・・、いろいろありますが、そんな中でもとりわけ重視されるのはやはり賃金ではないでしょうか。

そこで今回は、賃金制度について解説します。

 

まず、賃金とは何でしょう

労働基準法(第11条)では「賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」と定義しています。

難しい仕事をすれば高い賃金、簡単な仕事であれば安い賃金を支払うというのが通常考えられることでしょう。

簡単な仕事だから安い賃金でいいとは言っても、県ごとに定められた最低賃金というものがありますので、最低限この金額は支払わなければなりません。

ただ最低賃金で働いて得られる賃金でどのような生活ができるのかを考えると、従業員の生活を支えられる賃金かどうか、生活保障としての賃金となっているかどうかも重要なポイントです。

従業員の要求としては、よりよい生活をしたい、頑張った分だけ評価してほしい、難しい仕事をしたらそれに見合う賃金を支払ってほしいなどがあり、経営者の要求としては、成果に見合う賃金を払いたい、業績と連動した賃金としたいなどがあります。

そして経営者には、優秀な人材を確保できる賃金にしたいという思いもあり、これらをバランスよく取り入れた賃金にする必要があります。

賃金を決定するには、年齢、経験、勤続年数、能力、成果等様々な要素があり、会社によりどの要素を取り入れるか、そのウェイトどうするかを検討していくことになります。そのために賃金制度にどのようなコンセプトを用いるかの検討も必要です。

 

主なコンセプトは、年功主義、能力主義、成果主義の三つです

年功主義的な賃金制度は、年齢給や勤続給など年齢や勤続年数を要素として賃金を決定する制度です。

評価により多少賃金に格差をつけることもありますが、年齢や勤続年数が同じなら原則同じ賃金となります。

年齢や勤続年数に応じて賃金が上昇していくので生活設計、将来設計が立てやすく、将来の収入を見込んで家を購入するなどができます。仮に会社に不満があっても、我慢して留まる社員が多く会社への帰属意識が高まり、能力や成果による格差が少ないので「みんなで一緒に頑張ろう!」という連帯感が生まれるなどの長所があります。

その一方で、能力や成果による格差が少ないため、能力のある社員や成果を上げた社員のモチベーションを下げてしまう危険があり、年齢や勤続年数で賃金が決まるため、特に若い社員からの不満が大きくなります。

成果を上げたか否かにかかわらず賃金を決定するため、人件費は右肩上がりとなり低収益環境の中では収益圧迫の要因となります。

 

能力主義的な賃金制度は、その社員が保有する能力(職務遂行能力)を評価して賃金に格差をつける方法です。

社員の能力向上を促す制度で年功主義での運用を維持することが難しくなり登場しました。

石油ショック以降の日本の企業の多くが採用した制度です。保有する能力、職能資格を重視するので、ポスト不足に対応しやすいものです。いったん身に着けた能力はなくならないという考え方で降格や降給は基本ないので社員にとっては安心感があります。

しかし降格や降給が困難で年功的運用になりやすいため、能力を保有していても発揮できていない場合、降給や降格があってもいいのではないかという考え方も出てきています。

 

成果主義的な賃金制度は、一定期間内の目標達成度で成果を評価し、賃金・昇進などに反映させる方法です。従来の年功的な制約を排除し、若くても成果を上げればそれに見合う思い切った処遇を可能にしました。

職能給をベースにしたものと職務給をベースにしたものがあります。

年齢や勤続年数ではなく自分が行った仕事の成果によって評価されるのでモチベーションがアップし、自己のスキルアップを図る社員が増えるため能力が高まります。能力に自信がある人や努力を惜しまない人がその会社を選択するので、優秀な人材が集まるというような長所があります。

しかし、自分の成果をアピールする必要があるため、社員間で足の引っ張り合いが起こりやすく、個々の成果を上げるために個人プレーに走りがちでチームワークが乱れ職場の雰囲気が悪くなるという短所もあります。

以上のようにそれぞれ長所と短所があり、どのコンセプトが自社に合っているか、どの制度が使いやすいか、また適正な人件費となっているかなど総合的に判断して取り入れる必要があります。

 

適正人件費という視点で考えた場合、以下のようなことも検討しなければなりません

  • 健康で文化的な生活ができる賃金であるか
  • 人材獲得が可能な賃金水準になっているか
  • 新人・中堅・役職者等、賃金に適度な格差があるか
  • 職務の難易度や業務量、危険度などに対応しているか
  • 成果や業績に見合ったものであるか

従業員の能力を最大限に発揮させ、高い生産性で業績も上げるため賃金制度は重要です。

これらを満たした賃金制度であれば、従業員の納得度も高くなり、より良いパフォーマンスを発揮してくれることでしょう。

ライター紹介

竹田 紀子

http://www.asahi-support.jp/

社会保険労務士法人 あさひ合同事務所
特定社会保険労務士
大手ホテル系レストランで、人事・労務に従事。
社会保険労務士資格取得後は、社会保険労務士事務所に勤務し経験を積む。
その後、愛知労働局 総合労働相談コーナーにて労働相談員として労働相談を受け、企業側、労働者側双方からの数多くの事例に労務管理のプロとして対応してきた。
現在の事務所に入所後は、顧問先の様々な問題に対するアドバイスを精力的に行っている。

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